ローター 使用マニュアル
ローターは“性具の王様”だ!
 手のひらにスッポリ収まる親指サイズの可愛いバイブ、ローター。アルファベットの綴りは“ROTOR”で、そもそもこれは発電機などの機械の回転する部分、つまり“回転子”を意味する電気用語です。

 その色から一般にピンクローター、あるいはパールローターという名称で親しまれているローターは、アダルトグッズの入門マテリアルであり、また同時にアダルトグッズのうま味のみを純粋に具現化した“性具の王様”でもあるのです。

 値段が手頃。外観がチャーミングで、初めてアダルトグッズを目にする女性にも違和感なく受け入れられます。この2点が、入門グッズとして適している最大の理由でしょう。

 それから、バイブの使用マニュアルのページに目を通してもらえば分かることなのですが、アダルトグッズがもつ様々な機能の中、最も有効性が高い性感刺激は振動=バイブレーションなのです。そのバイブレーション機能だけをシンプルな形で抽出、製品化したローターは、使い勝手の良さも加わって、未だにキング・オブ・アダルトグッズの座に君臨し続けている状態です。

 たかがローター、されどローター。女体への使用法をご紹介する前に、まずはローターそのものをどう扱うかについてざっとレクチャーしておきましょう。

@ハンド・グリップ法
 ローターのコード側の部分を指先で摘み、先端を相手のボディに押しつけるベーシック・テクニック。軽く摘めば振動は強まり、指先にグッと力を込めると振動は弱まる。コントローラーに頼るよりも、こうして指先の力加減を調節した方が、はるかに微妙なバイブレーションを演出することができます。また、軽く触れる、強く押しつけるなどの接触点への力の入れ具合や、先端のみを当てる、広く側面を押し当てるなど、接触面積の大小も、刺激にバリエーションをもたせる意味で無視できない要素となります。

A間接刺激法
 コントローラーの目盛りを最小にし、なおかつ指先に力を込めてもまだ刺激が強すぎる場合は、ローターと皮膚(粘膜)との間にワンクッションおくといいでしょう。布でくるむ、間に自分の指を挟むなど、各自工夫してみましょう。Tシャツや下着の上からローターを当てるというのも、効果的な方法でしょう。

B振り子法
 コード部分を指で摘まみ、宙ぶらりんにしたローターを彼女のボディに這わせます。こうするとバイブレーションの刺激は最大限に発揮され、さらに接触点が安定せず、触れる位置や時間がランダムに変化するので、強烈なバイブ刺激と相まってスリリングな感触が満喫できるのです。

7つの性感ポイント
 性感開発に関する書物をひもとくと、決まって「女性は全身が性感帯」と記してあります。いきなり結論を言わせてもらいますと、乳首や性器は別格として、女性の性感帯が全身に広く分布しているというのは、ちゃんと医学的にも証明がなされています。「くすぐったい部位が性感帯」そんな記述もよく目にしますが、これも臨床データに裏打ちされた事実です。

 くすぐったい部位には個人差があるものの、全ての人に共通しているのは皮膚の近くに動脈が走っている箇所です。血流が強く、破損の危険性が高い動脈は普通、静脈の内側にあるのですが、人体のシステム上、いくつかの部位では動脈が皮膚のすぐ下を通っています。具体的には耳の周辺(特に耳の前の部分)、首筋腋の下手の甲股間膝の裏足の甲の7ヵ所。外からの刺激を敏感に感じ取り、即座に対応できるよう、これらの部位には自律神経が集中していて、皮膚感覚がズバ抜けて鋭敏になっています。

 前述の7つのポイントは、当然のことながら性的刺激に対しても敏感に反応します。つまり、そこが全女性に共通する性感帯なのです。
ローターで未知の性感帯を開拓しましょう!
 医学的に認められた7つの性感ポイント。しかし、実際問題、いきなりそこを愛撫しても、必ずや相手の女性が気持ち良がってくれるとは限りません。たとえば、手の甲。舌先を這わせても何も感じない女性もいますし、くすぐったいだけという女性だっています。いったい、これはどういうワケなのでしょうか?

 乳首やクリトリス以外の性感は、生来的に備わっているものではないのです。刺激を快感として認知するためには、その部位と脳の快楽中枢を結ぶ回路をこしらえる必要があります。すなわち、7つの部位を性感帯にするには、それなりの訓練期間を要するのです。何も感じない部位は未開発、くすぐったい部位は開発半ば。と、長らく話が脱線してしまいましたが、ここでいよいよローターの登場です。

 セックスの度に、7つの性感帯をローターで刺激します。たちまち彼女が吐息を漏らした部位は、既に快楽中枢と接続済み。くすぐったがって身をよじった部位は、開発半ば。そして、ウンともスンとも言わない箇所は未開発。こうしてひとまず点検を終えましたら、ことあるごとに、開発半ばの部位と未開発の部位をローターで刺激しましょう。ローターの振動は初めはソフトに、開発が進むに連れハードにしていくのがコツです。こうした前戯を繰り返し行っていくうちに7つのポイントは未開発から半ば開発、そして最終的には完全な性感帯へと変容していきます。女体は大地。実りある畑とするには、根気がいるのです。

 何もローターなんぞを使わなくても、指で触れたり、舌でペロペロ舐めたりすればいいじゃないか。そんな声も開こえてきそうですが、性感開発にローターを使用するのにはそれなりの理由があるのです。性格やふたりの関係の探さにもよりますが、女性にしてみれば、懸命に愛撫してくれている男性に対し、「そんなとこ舐めてもちっとも感じないよ〜」などと率直な意見は言いにくい事でしょう。でも、オモチャであるローターを用いれば、ガラッと状況は変わります。愛らしいピンクのローターで、くすぐり合う男と女。要するに、遊び感覚で“鉱脈”発見&開発の作業が行えるのです。

 そっと息を吹きかける、さする、摘む、舐める、スイッチ全開にしたバイブをギュッと押しつける・・・。部位を問わず、一度性感帯にしてしまえば、後はどのように刺激してもOKです。さらなる開発を望む人は、7つのポイント以外のところにもローター刺激を施してみましょう。思わぬ鉱脈が発見できるかもしれません。
性技の極意・・・・3点刺激法
 江戸時代に確立されたと言われる“三所攻め”は、現在でも極上の愛撫テクニックとしてつとに知られています。今風の言葉に直せば、3点刺激法。その名の通り、手や口唇を使って3つの性感帯を同時に攻めることを指します。性科学の文献によりますと、1点より2点、2点より3点を同時に愛撫した方が女性の快感のレベルは高く、また4点以上になると、気が散ってエクスタシーの度合いが下がるとのことです。

 3点刺激法は、外堀から攻めるのが鉄則です。性器を刺激しますと、そちらにばかり意識が集中して、他の性感帯の感度が急速に低下してしまうのです。3点の組み合わせは人それぞれですが、「枝葉から幹へ」の原則に従い、初めは唇・乳房・太股といった具合に、性器以外の部位を3ヵ所攻めます。そこから、徐々に性器へと絞り込んでいくのです。

 では、3点刺激法において、ローターをどう活用すればいいのでしょうか。話は簡単、手にしたローターで、彼女の性感帯を刺激する。それだけなのです。

 3点刺激にあっては、1点の刺激を強くし、残り2点は伴奏程度に止めた方がより強い性感を女性にもたらすと言われています。この説に従うとすれば、1点はローターのバイブレーションとし、他の2点を手や口唇で刺激すればいいことになります。そうして、クライマックスは、女性器へのバイブ攻撃。この際にも、「外堀から本丸へ」のルールに則って、太股→股間→大陰唇→小陰唇→膣前庭→クリトリスと、順を踏んでローターを当てていきましょう。前述したように、バイブの刺激はソフトからハードヘと、ゆっくり時間をかけて強めていくことが重要です。もうひとつ、同じ場所に長時間ローターを押しっけていると、感覚が麻痺してしまうこともお忘れのないように。1ポイント1分が、おおよその目安です。
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